MONEY
2024.02.02
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確定申告に対して、「そもそも確定申告が何なのか理解していない」「初めて確定申告をするけど具体的なやり方が分からなくて不安」という方も多いのではないでしょうか?
難しそうなイメージの確定申告ですが、基礎知識を押さえておくことでスムーズに確定申告を進められます。
この記事では、確定申告の概要、手続きの流れ、確定申告をするべき理由、確定申告が必要な人の4つをテーマに解説するので、具体的な全体像を把握していきましょう。
目次
確定申告は、所得に応じた税金を納税するためのシステムです。
1月1日から12月31日までの1年間の所得をベースとし、業務を遂行する上で必要な経費などを差し引いた金額を計算することで納金額を算出できます。
ただし、一口に確定申告と言っても、白色申告と青色申告の2種類があります。
提出書類や控除の有無などが違うため、それぞれのメリット・デメリットを正しく理解して自身に合う確定申告を行うようにしましょう。
ここでは、「確定申告しなければいけないのにイマイチ概要を掴めていない」「確定申告ってどんな種類があるの?」といった疑問を持つ方のために、確定申告の基本情報や白色申告・青色申告の詳細についてご紹介していきます。
確定申告とは、所得税、消費税、法人税などを正しく納税するための仕組みです。
個人事業主では所得税の確定申告が必要となっており、1月1日から12月31日までの1年間に得た所得に対して課税されます。
所得金額と所得税額を計算して、必要な税金額を税務署に納めるという流れになっています。
確定申告には期間が設けられており、対象となる期間の翌年2月16日から3月15日に手続きを済ませなければなりません。
手続きを怠ると無申告加算税としてペナルティが課せられるため、自身が確定申告の対象者かどうかを把握しておくことが大切です。
無申告加算税では5〜20%の増税額、重加算税もプラスされる場合は15%が追加される点に注意しましょう。
白色申告とは、最もシンプルな確定申告の種類です。
誰でも行える確定申告の方法なので、開業届などを出すことなく利用できます。
また、青色申告のように、期限までに承認申請書を提出する必要もありません。
確定申告を受けるための事前準備がないので、「忙しいので色々な手続きを行うのが面倒くさい」「青色申告を申請し忘れていた」という方におすすめです。
尚、白色申告を受けるにあたって、収支内訳書を提出します。
収支内訳書では簡易簿記を使って帳簿を付けるという仕組みになっており、使用する勘定科目はひとつです。
単なる出入金の記録を残すことを目的としている点が特徴で、必要最低限の知識で帳簿を記載できます。
青色申告よりも経理処理の手間や負担を最小限に抑えられるため、精神的なストレス軽減にも繋がる確定申告の方法です。
ただし、白色申告は青色申告と違って控除が受けられないシステムになっており、節税効果が低いところに注意しましょう。
青色申告は、控除額によって大きく2種類に分類されます。
10万円と65万円の控除があり、それぞれの提出書類、記帳方法、帳簿、保存書類、その他の書類は以下のようになっています。
|
10万円控除 |
65万円控除 |
提出書類 |
・確定申告書B ・第三表 ・第四表 |
・確定申告書B ・第四表 |
記帳方法 |
簡易簿記 |
複式簿記 |
帳簿 |
・現金出納帳 |
・総勘定帳 |
保存書類 |
決算において作成した棚卸表 |
|
その他の書類 |
業務において作成・受領した請求書、納品書、送り状、領収書など |
青色申告の基本控除額は55万円ですが、条件を満たすと65万円の控除となります。
簡易簿記では10万円の控除となるため、節税効果を高めたい場合は複式簿記を行いましょう。
尚、青色申告を受けるには、青色申告承認申請書と開業届の事前提出が必須となっています。
確定申告をスムーズに行うためにも、おおまかな流れを把握しておきましょう。
確定申告する場合、まず作成方法の選択をしなければなりません。
確定申告書作成コーナー、確定申告ソフト、確定申告書、税理士といった選択肢があるので、自身のニーズに合うものを選びましょう。
次に申告書類を作成し、申告書に基づいて納税や過払い分の還付という流れになっています。
以下では、それぞれのプロセスについてさらに詳しく解説していきます。
確定申告するにあたって、確定申告書作成コーナー、確定申告ソフト、確定申告書、税理士の中から作成方法を選びます。
確定申告書作成コーナーは、国税庁の公式ホームページを使ったオンラインベースの作成方法です。
国が運営しているサイトという安心感はありますが、操作性が高くないという一面もあるので収支計算がシンプルな方におすすめです。
確定申告ソフトは、入力事項を記載するだけで手軽に書類を作れます。
クレジットカードや銀行口座との連携にも優れており、経理処理が不得意でも使いやすいツールです。
また、確定申告書は税務署の窓口でもらえる書類で、紙ベースに手書きで記載したいときに最適です。
時間と手間はかかりますが、税務署で相談しながら作成できるというメリットもあります。
尚、節税効果を最大限に高めたいなら、税理士に依頼するのも検討してみましょう。
依頼料に関する経済的負担はあるものの、プロに頼ることで精神的なストレス軽減にも繋がります。
作成方法を決めたら、実際に申告書類を作成していきます。
確定申告で必要な書類は、白色申告と青色申告で異なります。
自身が利用する確定申告に合わせて、以下のものを準備及び作成しましょう。
白色申告 |
青色申告 |
確定申告書 |
確定申告書 |
収支内訳書 ・収入や原価・経費などの金額 ・各種金額の明細
|
青色申告決算書 ・損益計算書 ・損益計算書の内訳 ・貸借対照表 |
確定申告書は、白色申告でも青色申告でも第一表と第二表を用意するのが一般的です。
第一表には年間収入及び所得、控除金額、税額などを記載し、第二表には内訳の詳細を記載します。
ただし、土地や株式に関する所得がある場合は第三表、損失申告を行う場合は第四票も必要なので、自身の状況に合わせて判断しましょう。
青色申告では、控除を受けるために追加で書類を提出する必要もあります。
各控除の利用にあたって証明書類が必須なので、希望する控除の詳細を調べておくことが大切です。
申告書類の作成が完了したら、税金の納付を行うか還付を受けます。
納付の場合は、納税するにあたって納付書が必要です。
納付書は自動で送られてくるわけではないので、必ず管轄の税務署で入手しましょう。
納付方法には大きく5種類あり、現金納付、振込・振替、クレジットカード、コンビニ、電子システム・e-Taxから選べます。
現金納付の場合は3月15日が納付期限ですが、その他の方法では期限が1〜2ヶ月ほど遅く設定されています。
尚、還付を受ける場合は、まず還付申告書を税務署で受け取りましょう。
申告書の提出方法は3種類あり、税務署への提出、郵送、e-Taxのいずれかの方法を選択します。
e-Taxなら提出から2〜3週間、その他の方法では1〜2月程度で還付金が指定口座に振り込まれるのが一般的です。
ただし、還付申告には期限が設けられており、過払いした年の翌年から5年以内に申告を済ませなければならない点に注意してください。
個人事業主や副業をしている会社員の中には、「確定申告って絶対しないとダメなの?」「確定申告することでメリットを得られるパターンってあるんだろうか?」といった疑問もあるのではないでしょうか?
一定の条件を満たしている場合、確定申告によって納税することが義務付けられています。
確定申告しないとペナルティが課せられるので、必ず期日内に対応するよう意識しましょう。
また、確定申告=納税のイメージを持つ方も多いものの、確定申告によって控除や還付を受けられます。
節税対策の強化や過払い分の税金を受け取る上で必要なので、経済的メリットが大きな手続きです。
以下では、確定申告を行うべき3つの理由をさらに深堀していきます。
確定申告をするべき大きな理由に、法的義務が生じている点が挙げられます。
確定申告は、正しい税金額を納税するための手続きです。
納税は国民の義務であり、日本では個人が自分で納税額を計算する申告納税方式が敷かれています。
具体的な納税額は所得によって異なるため、確定申告によって一人ひとりが納税額の計算及び納付を行うことが義務付けられています。
個人事業主では、年間の所得が2,500万円を超える場合は確定申告を行わなければなりません。
会社員に関しては年末調整のみ必要なケースが一般的ですが、一定の条件を満たしている会社員には確定申告の義務が課せられます。
確定申告することで所得に応じた税金を支払うシステムになっているため、必ず確定申告しなければならないということを覚えておきましょう。
確定申告の必要があるにもかかわらず行わなかった場合は、無申告加算税や重加算税といったペナルティによる増税がプラスされてしまいます。
確定申告には、所得に応じた税金を納税するという目的があります。
納税額は所得から経費などを差し引いて割り出す仕組みになっており、確定申告をしないと正確な納税額を算出できません。
結果として過不足が生じてしまう可能性が高く、トラブルに発展する恐れがあるということを覚えておきましょう。
国民の義務である納税に不備があった場合、国によって罰則が科せられます。
さらに、長期的に確定申告をしていない方に至っては、国民の義務を怠ったと判断されて罰則プラスアルファのデメリットが加わるケースもあります。
代表的なものが国民健康保険の保険料で、確定申告をしていないと所得による減額を受けられない点に注意が必要です。
結果として高額な国民健康保険料を支払うことになるため、経済的な負担が大きくなります。
準備や経理処理が複雑な確定申告ですが、納税する上で欠かせない手続きです。
トラブルを防ぐためにも、確定申告は必ず行うようにしてください。
確定申告することによって、控除や還付の対象となります。
確定申告で受けられる控除は、医療費控除、雑損控除、寄附金控除、地震保険料控除をはじめとする15種類にも及びます。
控除を受けることで控除分が所得金額から差し引かれるため、結果として納める税金額が安くなる点が魅力です。
また、会社員であっても利用可能な特定支出控除などもあり、経費の計上によって節税効果を高められます。
控除は確定申告をしないと受けられないので、経済的メリットを得たい場合はぜひ確定申告を行いましょう。
さらに、本来払うべき税金よりも多く納税していた場合、確定申告することで過払い分が還付される仕組みになっています。
源泉徴収や予定納税で多く納めているケースも多いため、該当する方は還付を受けるために確定申告を行うのがおすすめです。
尚、還付には期限が設けられており、過払いした年の翌年1月からの5年以内に申告しなければならないところに注意しましょう。
確定申告は、全ての人を対象としているわけではありません。
確定申告が義務付けられているのは一定の条件を満たしている場合のみであり、シチュエーションによっては確定申告をしなくても良いケースが存在します。
確定申告漏れによるトラブルを未然に回避するためにも、自身が確定申告をしなければならないのか否かをしっかりと確認しておきましょう。
ここでは、確定申告が必要な人を会社員と個人事業主に分けて説明していきます。
「企業で働いているけど確定申告ってしないといけないの?」「個人事業主でも確定申告しなくていいパターンがあるって聞いたけど本当?」といった疑問を解決して、スムーズに確定申告への準備を行ってください。
給料から所得税が天引きされている会社員は、一般的に確定申告を行わなくてもよいとされています。
ただし、以下のような条件に当てはまる場合は、確定申告が必要となるので注意しましょう。
・年間の給与が2,000万円を超える
・2つ以上の企業から給与を受け取っている
・副業での収入が20万円を超える
・株の配当金がある(配当金が20万円以上、給与所得が2,000万円以上の場合)
・上限を超える、もしくは6つ以上のふるさと納税をしている
・年末調整を行っていない
また、一部の控除は、年末調整では受けられない仕組みになっています。
医療費控除、住宅ローン控除、雑損控除などを受けたい方は、会社員であっても確定申告を行うようにしましょう。
尚、会社員が確定申告する場合、白色申告を選ぶケースが多くなっています。
例外として、事業所得、不動産所得、山林所得などがある会社員は、青色申告の対象となるので事前準備を行っておくことが大切です。
個人事業主=確定申告が必須と考えている方も多いものの、実は条件を満たすことではじめて確定申告の対象者となります。
確定申告には基礎控除という項目があり、年間の所得が2,400万円以下であれば誰でも適用されます。
48万円が控除される仕組みになっているため、個人事業主であっても所得が48万円に満たなければ実質所得税を納める義務はありません。
尚、対象となる年間の所得は、1月1日から12月31日までの期間内となります。
個人事業主の所得が48万円を超えると確定申告が必須となるので、1年間の収入を自身でしっかり把握することが大切です。
ただし、企業で働きながらフリーランスとして副業を行っている場合は、収入によって確定申告が必要になるケースも存在します。
年間の給与が2,000万円以上、もしくはフリーランスでの収入が20万円以上の方は確定申告をしなければならないので、自身の状況に合わせて判断するようにしましょう。
はじめての確定申告であっても、詳細を理解して準備を進めることでスムーズな確定申告を実現できます。
確定申告の概要を把握しておくのはもちろん、白色申告と青色申告の特徴も知っておくことが必須です。
青色申告の方が経理処理や手続きが複雑ですが、控除を受けられるという特典があります。
両方のメリットとデメリットを踏まえて、自身のニーズや目的に合う確定申告の種類を選びましょう。
また、確定申告を行うにあたって、作成方法の選択、申告書類の作成、納税・還付のプロセスも押さえておくことが大切です。
特に納税・還付には期限が設けられているため、トラブルを避けるためにも期日内に対応する必要があります。
一定の条件を満たす場合、必ず確定申告をしなければなりません。
確定申告は法律で義務付けられており、納税義務を果たす上でも重要な手続きです。
控除や還付を受けるためにも確定申告が必須なので、誤りのないように正確に申告してください。