MONEY
2023.10.06
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50代であっても、フリーランスとして独立し、新たなことに挑戦したいと考える人は少なくありません。とはいえ、50代になってから独立することは心身ともにハードルが高く、そもそも本当にフリーランスになれるのかや、フリーランスになって後悔しないかなど、不安が多い人もいるはずです。
本記事では、50代でもフリーランスになれるのかについて解説します。50代でフリーランスになるメリットやデメリットも解説するので、独立を検討している人は確認してみてください。
目次
50代でも、フリーランスになること自体は可能です。フリーランスになるうえで年齢制限などはないため、何歳であってもフリーランスになるかどうかは自由に選択できます。
また、内閣官房日本経済再生総合事務局が2020年に行ったフリーランス実態調査では、フリーランスとして働く人全体のうち、50代以上の割合は50%にものぼる結果が出ています。40代も含めると全体の70%以上を占めるため、意外に年齢層の高い人がフリーランスとして働いていることがわかるでしょう。
50代以上であっても、求められるスキルや経験を有しており、成果が出せる人材であれば問題ありません。
比較的年齢層の高い50代であってもフリーランス人材が求められる背景には、主に人材不足や価値観の変化、フリーランス人材の増加が挙げられます。
昨今では、どの企業でも慢性的な人手不足が続いている傾向にあります。必要なポジションへ充てがうことができ、ある程度スキルのある人ならフリーランスでも採用したいと考える企業が多いといえるでしょう。フリーランスは社員を採用するよりもかかるコストが少ないため、気軽にスポットで起用できるのも要因と考えられます。
また、過去にはフリーランス=社会になじめない人、会社で働けない人材とイメージを持つ人が多かったものの、現在では価値観が変わってきました。フリーランスであっても、優秀な人材はどんどん採用したいと考える企業が増えています。
働き方が多様化してフリーランスの数が増えたことで、フリーランスマーケットが形成されつつあるのも求められる背景と考えられるでしょう。
これからフリーランスになりたいと考えている50代の人におすすめなのは、IT業界の職種です。以下で、IT業界のなかでもフリーランスとして活動するうえで人気の職種を紹介します。
システムエンジニアは、クライアントの要望にそってシステム設計や開発を行う職種です。システムエンジニアはIT業界を支える人材であり、IT人材不足に陥っている昨今では非常に需要の高い職種といえます。
経済産業省の調査によると、2030年には最大で約79万人ものIT人材が不足するといわれています。システムエンジニアはIT業界を支える重要な人材であるため、不足に備えて今からでも目指す価値は十分にあるといえるでしょう。
システムエンジニアの主な役割はシステム設計や開発ですが、プログラミングを自らやることもあるほか、プログラマーを使う場合でも指示出しなどが必要であるため、プログラミングのスキルも有する必要があります。また、クライアントから要望をヒヤリングしながら内容を詰めていくため、コミュニケーションスキルや各種管理能力も必要です。
システムエンジニアのスキルは独学でも身につけられますが、ややハードルは高いでしょう。完全未経験の場合は、スクールに通ってスキルを身につける方法が近道です。
プログラマーとは、システムエンジニアが設計した内容に従い、プログラムコードを記述する職種です。プログラミングを行うことで、システムやソフトウェアが作動するようにします。
システムエンジニアが要件定義や詳細設計を行うことに対し、プログラマーはそれに従ってプログラムを作成するのが特徴です。システムエンジニアがプログラミングを兼任することもありますが、厳密にいうと担当工程は別であるため、職種としては別でわけられます。
プログラマーも、システムエンジニアと同様にIT人材であるため、将来的に人手不足に陥ると推測が可能です。しかし、プログラミングはすでにAIが広く活用されつつある業務なので、プログラミングができるだけでは生き残っていくのが難しいといえます。
フリーランスプログラマーとして長く続けたいなら、プログラミングスキルとは別で付加価値をもった人材になる必要があるでしょう。ゆくゆくはシステムエンジニアを目指す、プロジェクトマネージャーになれるスキルを身につけるなど、プラスアルファのスキルを身につけることも想定しておく必要があります。
Webデザイナーは、クライアントのWebサイトをデザインする仕事です。クライアントの要件や要望にそってHTMLやCSS、JavaScriptを用いてコーディングし、Webサイトをデザインします。
Webデザイナーとしてのスキルは比較的身につけやすいため、フリーランスになりたい人から高い人気を誇っています。それゆえに、Webデザイナーの数は増加傾向にあり、仕事の単価が下がっているのも事実です。
Webデザインは、無料のサービスを使い、好みのデザインを選択したりテンプレを使ったりするだけで誰でもある程度のものが作れる時代でもあるため、フリーランスのWebデザイナーとして専業で継続するには一定の高いスキルや付加価値を有する必要があります。
Webデザインだけでなくエンジニアとしてのスキルも身につけたり、UI/UXデザイナーとしてのスキルも身につけたりして、付加価値を追求する必要があると理解しておきましょう。
50代でフリーランスになると、あらゆる自由が手に入ったり、ストレスが減ったりするメリットがあります。以下でそれぞれ詳しくチェックしてみましょう。
フリーランス最大のメリットといえるのが、自分の自由な時間を確保しやすくなることです。会社員と違い始業時間や就業時間は決まっておらず、自分の都合にあわせて毎日柔軟に決められます。
50代になってフリーランスになると、これまで長年自分がやりたかったことに時間がさけたり、早めの老後生活を楽しめたり、あまり取れなかった家族との時間を確保できたりと、さまざまなメリットがあります。こどもがいる人は、子育てが一段落していることが多い年代なので、夫婦で趣味を楽しむのも1つの手です。
長年働いてきてある程度貯蓄に余裕がある人なら、毎日数時間だけ仕事をし、あとは自由な時間を謳歌するのもいいでしょう。何時間働くかや、何時から何時まで仕事をするかは、毎日自分の自由です。
フリーランスとして独立すると、会社の余計な人間関係によるストレスが減るのもメリットです。会社員の場合は、嫌でも毎日社内の人と関わる必要があり、苦手な人でも一定の人間関係を保つ必要があります。
フリーランスになると、クライアントや同じプロジェクトで仕事をする人との関わりはあるものの、単発案件であれば一時的なものであるほか、継続案件でも会社のように密に関わることはあまりありません。必要な連絡事項だけ行うケースが多く、ミーティングがあっても業務に必要なやり取りのみがほとんどです。
会社のように、余計な飲み会やイベントに参加する必要もありません。50代だと、管理職として上司と部下の板挟みに合い疲弊することも多いですが、クライアントとは上下関係もなくビジネスパートナーとして対等な関係が築けます。
受ける仕事の内容や数によっては、フリーランスになることで収入を大幅にアップさせられる場合もあります。固定給がある会社員とは違い、フリーランスは仕事を受ければ受けただけお金が稼げるからです。
会社員の場合は、残業をすれば別途残業代が支給されることもありますが、固定給に数万円程度プラスされる程度しかもらえません。フリーランスなら、仕事を受ければ受けただけ報酬がもらえるため、こなす数が多ければその分収入は増えます。
経験やスキルを積んで高単価の案件が受けられるようになれば、会社員のときより大きく収入を増やすことも夢ではありません。
50代でフリーランスになることには、メリットだけでなくデメリットもあります。悪い面も理解したうえで、フリーランスになるかどうか判断しましょう。
フリーランスは収入が安定しないため、50代の人だと老後に対する不安が大きくなる可能性があります。フリーランスは仕事を受ければ受けただけ収入が増える反面、仕事が減ればその分収入は減ります。
毎月継続して仕事が受けられる保証はなく、継続案件であってもいつ依頼が停止するかはわかりません。フリーランスへの依頼の停止は簡単にできるため、急に仕事がなくなることも珍しくないのが実態です。
収入が不安定だと誰しも不安に感じますが、50代の人だと、間近に迫った老後生活に人一倍大きな不安を抱える可能性があります。老後のためにお金を確保していても、フリーランスとして収入がうまく得られず貯蓄を切り崩すことになれば、不安は高まる一方です。
会社員でもいつ職を失うかわからないのは同じですが、フリーランスのほうがそのリスクは高いことを覚えておきましょう。
フリーランスは、会社員に比べて社会保障が手薄です。50代になると若いときより体調を崩しやすくなるため、健康維持がより重要になります。
会社員だと、体調不良で働けない日は有給休暇の取得が可能です。万が一入院や病気により長期間働けなくなっても、会社の健康保険により傷病手当金が得られるため、急に生活に困ることはほぼありません。
一方、フリーランスは当然有給休暇は取れないほか、傷病手当金も受けられません。フリーランスは原則国民健康保険に加入しますが、国民健康保険には傷病手当金の制度がありません。もし病気や怪我などで働けない日があれば、その日の収入はゼロです。長期的に働けなくなると、一定期間収入が途絶えてしまいます。
フリーランスにとって体調を崩すことは致命的なので、徹底した健康管理が重要です。
フリーランスとして働くうえで体力は非常に重要ですが、50代になると年齢的に厳しくなる可能性があります。
フリーランスは自分で仕事を取りに行く必要があり、はじめのうちは特に体力を使います。クライアントに無理な納期で依頼されることも少なくなく、納期に間に合わせるために夜遅くまで仕事をしなければいけない場合もあるでしょう。
会社員でも遅くまで仕事をしたりハードな業務内容を課されたりすることはありますが、フリーランスの場合はすべて自己責任のもとで行わなければいけない上に、仕事が取れるかどうかに生活がかかっています。より責任が重くなるため、心身ともに体力がないと厳しいでしょう。
新たな技術や知識の習得が大変なのも、50代の人がフリーランスになる上で生じるデメリットです。
そもそもフリーランスは、常に自己研鑽を行ってスキルを磨き続けないと生き残るのが難しく、それだけでも大変です。若いうちは新しいことを学ぶハードルが低く、物覚えもスムーズに進みやすいですが、50代になるとなかなかうまく知識や技術を習得できない可能性があります。
一般的に、人は年齢とともに新しいことを覚えたり新しい技術を習得したりするのが難しくなるため、50代だと少し厳しさを感じるかもしれません。
50代フリーランスの人が仕事を探す方法には、主に知り合いなどを経由する方法や、クラウドソーシングを利用する方法などが挙げられます。いざフリーランスになったときに何をしていいかわからない事態にならないよう、以下で詳しく確認しておきましょう。
フリーランスにとって最も仕事を効率的かつ安心して受けられる方法が、知り合いや友人を通じて紹介してもらうことです。知り合いや友人であれば、大抵の場合不利益になるような仕事は紹介されない安心感があるほか、話を通すのもスムーズに進みます。
前職の同僚や先輩、後輩であれば、ある程度自分のスキルも理解してくれているため、自分に合った仕事を紹介してくれる可能性が高まります。事前に条件の確認などもしやすく、安心感を持って挑めるでしょう。
ただし、知り合いや友人だからこそトラブルに発生しやすいケースもある点には注意が必要です。せっかく紹介してもらった仕事で大きなミスをした場合や、しつこく報酬アップを迫りすぎて嫌がられた場合など、知り合いや知人との関係性悪化につながる恐れもあるため注意しましょう。
まだ独立して間もない人や、スキルが未熟な人におすすめなのが、クラウドソーシングの利用です。クラウドソーシングとは、企業や個人事業主などが、不特定多数の人に対して業務を発注するビジネス形態を指します。
クラウドワークスやランサーズなどのクラウドソーシングサービスを利用すれば、多くの業務依頼のなかから仕事を選んで応募し、受注になれば仕事が受けられます。クラウドソーシングは近年日本で利用者が増加しており、フリーランスにとっては非常に重要な仕事探しの場です。
クラウドソーシングは掲載されている仕事が豊富で、比較的スキルが低い人でも受けられる仕事が多いメリットがあります。一方で、単価は安いものが多いほか、単発での小さい仕事がメインである点には注意が必要です。
フリーランスエージェントの利用も、検討してほしい選択肢のひとつです。フリーランスエージェントとは、フリーランスと企業のあいだに入って仕事を紹介するサービスを指します。
フリーランスエージェントは多数の企業からフリーランス向けの案件を預かっており、自社に登録しているフリーランスのなかから案件に合う人をピックアップして紹介します。登録する際には、自分のスキルレベルや希望条件をヒヤリングしてくれるので、自分に合った案件を紹介してもらうことが可能です。
比較的単価が高いものが多く、継続案件が豊富な点もメリットとして挙げられます。条件の交渉なども基本的にはエージェントと企業が行うため、報酬アップの相談など少し気まずさを感じるやり取りも間に入り行ってもらえます。
ただし、利用自体は無料であるものの、報酬から一定の手数料が引かれる点は覚えておきましょう。
最後に、50代がフリーランスで成功するための重要なポイントを紹介します。いずれもマストなポイントなので、フリーランスになるか判断する前にしっかり確認しておきましょう。
フリーランスになるなら、体力をしっかりつけて健康管理を徹底することが重要です。フリーランスは健康を損ねて働けない日があると、その分の収入はゼロです。有給休暇や傷病手当金の制度はなく収入が途絶える可能性もあるため、健康管理は必ず徹底しましょう。
また、とくにフリーランスになりたてのうちは、体力をたくさん使います。仕事を取ることはもちろん、経理処理や事務処理など慣れない業務もすべて自分で行わなければならないため、心身ともに体力を要します。
毎日規則正しい生活を心がけ、栄養バランスの取れた食事を摂取し、体力をつけて体調管理を徹底しましょう。
50代でフリーランスになるうえでは、何歳になっても謙虚な姿勢であり続けることも意識しましょう。いくら年齢的にベテランであっても、フリーランスとしてクライアントから仕事をもらう以上、いつまでも謙虚であり続けないと扱いづらい人だと思われかねません。
仕事内容によっては年下から学ぶ機会が多いことや、クライアントが年下のケースも多いため、人によってはプライドが邪魔をして高圧的な態度をとってしまうケースもあります。プライドは捨てて謙虚な姿勢で対応しないと、偉そうな50代だと思われ仕事をもらえない事態につながります。
ただでさえ、世間一般的に年齢が上がれば上がるほど扱いづらいと思われる傾向にあるため、誰よりも謙虚な姿勢で仕事に取り組むことを意識しましょう。
フリーランスになると、会社から新しい仕事や学びの機会を与えてもらうことはできなくなるので、常に自分から新しい知識や技術を習得する姿勢が重要です。いつまでも同じ仕事しかできない、新技術や新情報の知識が乏しいと、ゆくゆく仕事が途絶えてしまう可能性があります。
50代になると、若いときのようにスムーズに新しいことへなじめない場合もあります。よりいっそう努力が必要だと理解し、常に自己研鑽することを忘れないようにしましょう。
本記事では、50代でフリーランスになれるかどうかや、フリーランスになるメリット・デメリットなどについて解説しました。50代であってもフリーランスになること自体は可能ですが、相応の努力が必要です。
自由が得られたり人間関係のストレスから開放されたりするメリットがある一方で、収入が不安定になったり社会保障制度が手薄になったりと、フリーランスにはメリットもデメリットも存在します。フリーランスで成功するポイントも理解したうえで、独立するかどうか慎重に検討しましょう。