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2023.06.29

法人化するメリットとは?税金面での優遇やデメリットも紹介!

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個人事業主やフリーランスとしての事業が軌道にのってきたときに、検討し始める法人化。法人化するとどんなメリットがあるのか、具体的に知りたい人も多いはずです。デメリットとも比較して、総合的に判断したいですよね。

 

本記事では、法人化するメリットを網羅的に紹介します。年収がいくらから法人化を検討すべきかや、デメリットも紹介するので、法人化するかどうかの判断に役立ててください。

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    法人化するメリット7選

    法人化するメリット7選

    早速、法人化するメリットを7選紹介します。まずはどんなメリットがあるかを具体的に知っておきましょう。

    経費にできるものが増える

    法人化すると、フリーランスや個人事業主よりも経費として認められるものが増えます。出張手当や慶弔金、家族や経営者本人の給与、生命保険料など、個人事業主だと経費にできないものでも経費にすることが可能です。

     

    出張時は、出張による交通費や宿泊費は個人事業主でも経費にできますが、手当は経費にできません。出張手当としてお金を支給すれば、法人なら経費にできます。

     

    自分や家族への給与も経費にできるため、大幅に課税所得を減らすことが可能です。個人事業主だと給与という概念がありませんが、法人化すると、会社から自分に支払う給与という扱いになるため、すべて経費計上できます。

    家族に給料を支払っても配偶者控除や扶養控除が適用可能

    法人なら、配偶者や扶養者に給与を支払っても、配偶者控除や扶養控除を適用させることが可能です。

     

    個人事業主だと、年に1回でも家族に給与を支払うと、所得に関係なく配偶者控除や扶養控除が適用できません。配偶者控除や扶養控除が適用させられると、所得税の負担が大幅に下がる場合があるため、できれば適用させたいもの。

     

    法人化すれば、家族への給与を経費計上できる上に、配偶者控除も扶養控除も適用させられるため、大幅に税金の負担を軽減させられます。家族に事業を手伝ってもらっている人は、給与を経費にできる点とあわせて、メリットが大きいといえるでしょう。

    赤字が出たら10年繰越が可能

    法人化すると、赤字が出たら10年間繰越できるのもメリットの1つです。個人事業主だと、最大3年しか繰り越せませんが、法人化すれば10年まで繰り越せます。

     

    繰り越しとは、赤字が出た翌年に黒字化した場合でも、赤字の分を黒字から差し引ける制度です。例えば、昨年に100万円の赤字を出し、翌年200万円の黒字化に成功したとしましょう。

     

    本来なら翌年は200万円が課税対象ですが、繰り越し損失を利用すれば、昨年出した100万円の損失を翌年の200万円の利益から差し引くことができます。つまり、翌年課税対象になる利益は、100万円のみです。

     

    個人事業主だと繰り越しは3年のみですが、法人化すると10年も適用させられるため、状況によっては大幅に課税対象の利益が減らせます。

    消費税の免税期間を延長させられる

    個人事業主としての売上高が1,000万円になるタイミングで法人化すれば、消費税の免税期間を延長させられます。法人の消費税納税義務は、2年前の売上高が1,000万円を超えているか、前年上半期の売上高が1,000万円を超えているかで決まるルールです。

     

    本来個人事業主の消費税は、売上が1,000万円未満か、開業して2年以内であれば支払いが免除されます。売上が1,000万円を超えてしまうと消費税を納めなければいけないため、そのタイミングで法人化すれば、さらに2年間消費税の納税が免除される仕組みです。

     

    法人化した場合はその年が開業1年目とみなされ、個人事業主だった期間は含まれないため、1年間の売上高が1,000万円を超えていても法人化から2年間は納税義務が発生しません。

    個人事業主よりも社会的信頼性が高い

    個人事業主よりも法人のほうが、社会的信頼性が高いこともメリットです。法人のほうが各種補助金や助成金を申請しやすくなったり、資金調達がしやすくなったりします。

     

    法人化することで、事業に真剣に取り組んでいる意気込みの証明にもなるため、仕事を受けやすくなったり、資金援助の際に有利に働いたりするのが特徴です。

     

    個人事業主としての事業が軌道にのり、事業拡大するために資金援助が必要な場合には、法人化を検討したほうがスムーズに進むといえるでしょう。

    繁忙期を避けて決算期が設定できる

    法人なら、繁忙期を避けて決算期を自由に設定することも可能です。個人事業主の場合は事業年度が1月1日〜12月31日と決められていますが、法人は自由に決められます。

     

    事業内容によって繁忙期は異なるので、決算時期が動かせないと事務手続きに本業が圧迫されてしまうことも。法人にすれば、営む事業の内容に応じて繁忙期を避けて決算期を設定できるため、本業を邪魔されることがありません。

     

    とくに、納税時期と繁忙期が重なる事業を行っている人だと、メリットは大きいといえます。

    個人で無限責任を負う必要がなくなり有限責任になる

    法人化すると、個人で無限責任を負う必要がなくなり、有限責任になる点も大きなメリットです。個人事業主は無限責任なので、経営業況が悪化して取引先へ支払いができなくなったり、借入金を返済できなくなったり、税金を滞納してしまったりしても、すべて個人で責任を負わなければいけません。

     

    法人だと、出資金額に応じた範囲でのみ有限責任を負います。会社の経営状況が悪化して存続ができなくなった場合でも、会社の債権者に対して出資額を限度に責任を負えば問題ありません。

     

    ただし、社長1人で運営している法人の場合は、例外もあるため注意が必要です。著作権侵害などを侵してしまった場合は、社長個人に対して損害賠償請求を受ける可能性もあります。いかなる場合でも有限責任であるわけでない点を、あらかじめ理解しておきましょう。

    法人化するデメリットも要確認

    法人化するデメリットも要確認

    次に、法人化するデメリットも確認しておきましょう。メリットと比較した上で、法人化すべきかどうか判断することが重要です。

    設立費用に25万円ほどかかる

    法人を設立するには、費用が25万円ほどかかります。会社を作る際には、登記を行わなければいけないため、登録免許税などの支払いが必要です。決して安い金額ではないため、状況によっては大きな負担になる場合があります。

     

    また、法人を設立するには、資本金の用意も必要です。1円からでよいため必ずしも多額を用意する必要はありませんが、資本金は会社の信用度合いを意味します。事業を真剣に運営していく場合は、少額だとイメージが悪い場合があるため慎重に検討しなければいけません。

    赤字でも法人住民税の支払いが発生する

    法人だと、仮に赤字が出たとしても法人住民税の支払い義務が発生します。個人事業主だと赤字が出れば課税所得がゼロになるため、所得税や住民税を支払う必要がありません。

     

    法人になると、経営状況に関わらず必ず法人住民税を支払う必要があります。法人住民税は、個人住民税と同じく地域社会に必要な費用をまかなうものであり、法人が所在する地域の自治体に支払うものです。

     

    法人住民税には資本金などに応じて算出する均等割と、法人税に応じて算出される法人税割がありますが、赤字の場合でも前者は支払わなければいけません。自治体によって費用は異なりますが、東京23区だと最低でも7万円程度かかります。赤字の場合に支払うには負担が大きい場合もあるので、あらかじめ理解しておきましょう。

    国民健康保険より高額な社会保険への加入が必須

    個人事業主が加入する国民健康保険も高額ですが、法人化するとさらに高額な社会保険への加入が義務付けられます。個人事業主なら5人以上雇った段階で社会保険に加入しなければいけませんが、法人だと社長1人だけであっても加入が必須です。

     

    社長1人だけの場合でも、社長に対して健康保険と厚生年金をかけます。国民健康保険料の最高額が100万円程度であるのに対し、健康保険の場合だと160万円程度が上限です。仮に従業員を雇用すると、さらに社会保険料の負担が増えます。

     

    法人化すると税制上のメリットがいくつかありますが、社会保険料のように負担が大きく増えるものもあることを理解しておいてください。

    会計や税務処理が複雑になるため税理士費用がかかる

    法人化すると、会計や税務処理が個人事業主のときに比べて圧倒的に複雑化します。自分で処理するのは難しいため、基本的には税理士に依頼するケースがほとんどです。税理士に依頼すると、当然税理士費用が発生します。

     

    税理士費用は、依頼する内容や人によって大きく異なりますが、最低でも数十万円程度はかかる場合が多いと捉えておきましょう。個人事業主のように自分で簡単に会計ソフトを使って処理できる範囲とは大きく異なるので、よほどの知識と事務処理に避ける時間がない限り、税理士への依頼は必須と考えておくのが無難です。

    法人化はどのタイミングですべき?所得や売上はいくらから?

    法人化はどのタイミングですべき?所得や売上はいくらから?

    最後に、法人化すべきタイミングも確認しておきましょう。所得や売上をベースに解説するので、参考にしてみてください。

    年間所得が700万円以上

    個人事業主としての年間所得が700万円以上になったタイミングで、一度法人化を検討してみてください。個人事業主の場合、年間所得が695万円以上になると、所得税率が23%に上がります。資本金が1億円以下の法人なら、法人税率は15%です。

     

    23%と15%では大きな差が出るため、所得税の負担を下げたいなら1つの目安にしてみるといいでしょう。個人事業主の所得税は累進課税なので、所得がさらに900万円以上になるとまた税率が33%に上がります。所得が上がって税率が引き上げられたら、法人化したほうが得かどうか総合的に判断してみてください。

    年間売上が1,000万円以上

    年間の売上が1,000万円以上になった場合も、法人化を検討する1つの目安です。個人事業主としての売上が1,000万円を超えると、消費税の納税義務が生じます。一方で法人は、2年前の売上が1,000万円を超えると消費税の納税義務が生じるため、法人化した年から2年間は消費税を納める必要がありません。

     

    個人事業主だった期間は関係なく、法人を設立した年が1年目と考えられるため、2年間は必然的に消費税の納税義務が発生しない仕組みです。2年間だけでも消費税が免除されると金銭的なメリットは大きいため、このタイミングで一度総合的に考えて判断してみるといいでしょう。

    融資や資金調達が必要になったタイミング

    融資を受けたり資金調達をしたりする必要が出たタイミングも、法人化を検討すべき時期です。個人事業主よりも法人のほうが社会的信頼性が高く、各種補助金や助成金の申請、融資の審査などが通りやすくなります。

     

    個人事業主だとなかなか外部からの資金調達は難しく、融資や補助金なども受けづらいため、事業拡大に伴って資金が必要になった場合は法人化を検討してみてください。

    法人化のメリットまとめ

    法人化のメリットまとめ

    本記事では、法人化のメリットを紹介しました。経費にできる項目が増えて税負担が抑えられたり、社会的信頼が上がって資金調達がしやすくなったりなど、法人化には事業を行う上でさまざまなメリットがあります。

     

    一方で、社会保険料の負担が増えたり、税理士費用が発生したりと、状況によってはかえって負担が増える場合も少なくありません。事務処理や経理処理も複雑化し、手間が増える場合がほとんどです。

     

    法人化を検討すべきタイミングには所得や売上も1つの目安にはなりますが、必ず総合的に判断して決めるようにしましょう。状況によって法人化したほうがよいかは異なるため、メリットとデメリットを把握した上で決めることが重要です。

     

     

     

     

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