MONEY
2023.03.01
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損害保険について、「年末調整や確定申告の時にどう扱えばいいんだろう?」「控除の対象にならない損害保険があるって聞いたけど自分が加入している保険はどうだろう?」といった疑問はありませんか?
損害保険を控除することで、節税効果をアップさせることにつながります。
しかし、損害保険の中には、保険料控除の対象になるものとならないものがある点に注意しなければなりません。
この記事では、控除される損害保険の種類や条件、控除の計算式、損害保険の基本情報、控除の受け取り方、年末調整や確定申告の手続き方法について解説していきます。
年末調整や確定申告の手続きをスムーズに行うためにも、損害保険料の控除について正しい知識を身につけましょう。
目次
年末調整や確定申告をするにあたって、損害保険料を控除できます。
ただし、全ての損害保険が対象となっているわけではありません。
自分自身が加入している損害保険が控除されるかどうかを把握するためにも、年末調整や確定申告の前に控除対象となる損害保険を知ることが大切です。
ここでは、以下の損害保険が控除されるか否かについて説明していきます。
・火災保険
・地震保険
・自動車保険
また、地震保険が控除対象となる条件や控除額の算出方法についてもご紹介していくので、「対象の損害保険に加入していても無条件に控除を受け取れるわけではないの?」「具体的な控除の金額が知りたいけど計算するのが難しい」という方は疑問を解決していきましょう。
火災保険は、火災による建物や家財の損害を補償する保険です。
加入している火災保険の種類やプランによって異なるものの、火災以外にも落雷、爆発、水災、ひょうなどによる被害を補償しているケースが一般的です。
火災保険のみに加入している場合、年末調整や確定申告の際に控除を受けることはできません。
ただし、2006年度の税制改正以前は控除対象になっていたことから、以下の条件を満たす火災保険であれば控除を受けられます。
・火災保険の契約締結日が2006年12月31日より前であること
・2007年1月1日以降に保険内容の変更が行われていないこと
・保険期間が10年以上の契約であり、満期返戻金が発生すること
3つの条件をクリアしている火災保険に限り、年末調整や確定申告時を通して節税効果を高められます。
なお、地震保険と一緒に加入している火災保険であれば、控除の対象となります。
地震保険及びセット加入の火災保険の控除については、次の項目で詳しく見ていきましょう。
地震保険とは、その名の通り、地震による建物や家財の損害を補償する保険のことです。
地震や噴火を原因とする火災、損壊、流失のほか、地震によって発生した津波における損害を補償するための保険であり、地震に関連するさまざまな被害を幅広くカバーするための保険です。
年末調整や確定申告を行うにあたって、地震保険料の控除を受けられます。
2006年度に火災保険料の控除が廃止された代わりに、2007年1月1日から地震保険が損害保険料控除の対象に含まれています。
なお、地震保険は、単体で加入できないという点に注意しましょう。
地震補償保険への加入を除いて、主体となる火災保険とセットで保険の契約をする仕組みになっています。
もし火災保険に入ることを検討しているのであれば、地震保険を火災保険に付けて加入するのがおすすめです。
火災保険単体では損害保険料控除の適用外となってしまいますが、地震保険と共に加入すれば節税対策につながります。
損害保険料の控除対象である地震保険ですが、全ての地震保険が控除されるわけではありません。
地震保険料を年末調整や確定申告時に控除する場合、以下の条件を満たす必要があります。
・地震保険の契約を締結したのが2007年1月1日以降であること
・生計を同一にする配偶者や親族が所有する居住用の家屋や家財を対象とすること
さらに、損害保険料控除となる地震保険は、以下のような契約に附帯していることも条件となります。
・偶然の事故によって発生する損害をてん補するもの
・農業協同組合と締結した建物更生共済契約や火災共済契約
・財務大臣が指定した火災共済契約や自然災害共済契約
その他の条件については、国税庁ホームページにて確認可能です。
なお、自分自身が加入している地震保険が控除対象か否かについては、保険会社が発行する「地震保険料控除証明書」に記載されています。
「今入っている地震保険が控除されるのか分からない」という方は、チェックしてみましょう。
地震保険料の控除額は、年間の保険料に応じて異なります。
以下は、地震保険料控除額をまとめた表です。
1年間に支払った保険料 |
控除の対象になる金額 |
5万円以下 |
支払った地震保険料の全額 |
5万円以上 |
一律5万円 |
また、保険開始の期日が2006年12月31日以前の場合は、旧長期損害保険料として取り扱われます。
控除額適用については、以下を参考にしましょう。
1年間に支払った保険料 |
控除の対象になる金額 |
1万円以下 |
支払った保険料の全額 |
1~2万円 |
支払った保険料×1/2+5,000円 |
2万円以上 |
1万5,000円 |
地震保険と旧長期損害保険の両方に加入している際は、2つの保険の合計金額(最大5万円)が控除額です。
なお、年単位でなく一括で地震保険料を支払った場合には、「一括払保険料÷保険期間(年)」の計算式が当てはまります。
例として、保険期間10年、一括払保険料30万円の地震保険を一括で支払う際には、30万円÷10年=3万円が年間の控除額です。
自動車を保有・運転している方の中には、「加入している自動車保険の保険料は控除の対象にならないの?」「自動車保険で節税対策できると嬉しい」と考える層もたくさんいます。
自動車に関する保険は、主に任意保険と強制加入の自賠責保険の2つに分けられます。
しかし、どちらも年末調整や確定申告における損害保険料控除の対象ではありません。
自動車保険で節税効果を高めることは難しいため、注意が必要です。
ただし、フリーランスや会社経営者であれば、経費として自動車保険を計上できる可能性があります。
もしフリーランスや会社経営者が業務遂行のために車を保有し、自動車保険をかけている場合、自動車保険料は必要経費として扱われます。
必要経費は損金として計上できる仕組みになっており、会社の所得を少なく見積もることが可能です。
会社の所得を低く計算する=支払う税金額が減ることを意味するため、結果として節税対策につながる点がポイントです。
火災保険や地震保険といったさまざまな種類がある損害保険ですが、年末調整や確定申告の際に控除できるものは一部となります。
しかし、損害保険の控除について調べていると、「そもそも損害保険って何が含まれているの?」「損害保険の役割や補償の内容について分かっていない」といった疑問や悩みも付きものです。
損害保険が年末調整や確定申告の控除対象になるか否かを把握したいのであれば、損害保険の詳細を正しく理解することが大切です。
ここでは、損害保険の概要や役割、種類、損害保険でカバーできるリスクについて説明していきます。
節税対策の効果を高めるためにも、損害保険の仕組みや自分が加入している損害保険の種類との比較を行いましょう。
損害保険とは、偶然の事故によって起きた被害を補償するための保険です。
自動車事故、火災、天災、地震、突然の事故によるケガのほか、法人では損害賠償、輸出入時の被害、不測かつ突発的な理由でイベントが中止になった際の損害なども補償するのが特徴です。
他人をケガさせたり自然災害に遭ったりなど、バリエーション豊富なシチュエーションを想定した損害保険があるものの、偶然のリスクにおける損害という点は共通しています。
また、地震保険の主体となる火災保険では、実損填補方式と比例補填のいずれかで保険金が支払われます。
実損填補方式は、実際の損害に応じて保険金の金額が異なる支払い方法です。
保険金の上限は契約書で定められていますが、被害額と同額の保険金が支払われる仕組みです。
一方の比例補填では、建物の価額によって保険金が減額されます。
保険料が安いというメリットはあるものの、いざという時の保険金が少額になりやすい点に注意が必要です。
損害保険には、さまざまな種類があります。
海上保険に関連するマリン分野と、その他のマリン分野の2種類に大きく分類されており、それぞれの損害保険には以下のような保険が含まれます。
ノンマリン分野 |
|
自動車保険 |
自賠責と任意加入の保険があり、加入プランやオプションに応じて事故の相手、自分自身、車両に対する補償の有無が異なる |
第三分野保険 |
所得に関する補償や医療費・介護費を補償する保険 |
賠償責任保険 |
他者へのケガや物の損害を補償する保険 |
火災保険 |
火災による被害を補償する保険 |
地震保険 |
地震による被害を補償する保険 |
マリン分野 |
|
貨物海上保険 |
貿易船を対象とした保険で、運搬する輸入・輸出品への被害が補償される |
船舶保険 |
船の沈没、座礁、火災、衝突などの被害が補償される |
上記以外にも、傷害保険や積立保険などが損害保険に当てはまります。
損害保険を年末調整や確定申告で控除するなら、自分自身が加入している損害保険をきちんと理解しておくよう心掛けましょう。
損害保険に加入することで、さまざまなリスクに備えることが可能です。
カバーできるリスクの内容は、どのような損害保険に加入するかによって異なります。
損害保険は、偶然のリスクにおける損害を補償するという役割を担っています。
そのため、偶然起きた事故で他者をケガさせてしまう、他者の持ち物など資産を損壊してしまう、自分自身の資産に対する被害などに対して補償を受けられるのが特徴です。
また、天災、地震、津波、落雷といった自然災害による被害を対象とした損害保険もあり、万が一の事態でも経済的・精神的な安心を確保できます。
貨物海上保険や船舶保険といった船に関連する損害保険も用意されているため、事業の事故に備えたい法人にも最適です。
もし損害保険に加入していない場合、事故によって発生した被害額を自己負担する必要があります。
一方の損害保険は、加入することであらゆる状況の事故による被害を補償してもらえる点がポイントです。
年末調整や確定申告における損害保険料控除について調べている方の中には、「控除の手続きって具体的にどんなことをすればいいの?」「該当する損害保険に入っていたら無条件に控除対象になるの?」といった疑問もあるのではないでしょうか?
損害保険料控除は、既定の条件を満たすことで受け取れます。
損害保険料控除の対象となる場合は、年末調整や確定申告の際に自ら手続きを行わなければなりません。
ここでは、保険料控除となる条件、保険控除証明書、年末調整・確定申告の手続き方法の3つについて詳しくご紹介していきます。
スムーズに損害保険料控除を受け取るためにも、自分自身の状況との比較や手続きの仕方について知識を深めてくださいね。
損害保険料控除を申請するにあたって、自分自身が加入している損害保険が控除の対象であるか否かをチェックしましょう。
例えば、損害保険の控除対象である地震保険でも、条件を満たさなければ年末調整や確定申告で控除することは不可能です。
もし地震保険に加入している場合は、以下の2つの条件をクリアする必要があります。
・地震保険の契約を締結したのが2007年1月1日以降であること
・生計を同一にする配偶者や親族が所有する居住用の家屋や家財を対象とすること
また、国税庁では、地震保険の契約附帯についても条件を設けています。
8つの契約詳細について公式ホームページに掲載されているので、自分自身が入っている地震保険契約と照らし合わせてくださいね。
損害保険料の控除を受けるためには、規定の条件を満たすことが必要不可欠です。
火災保険単体での加入も控除の適用外となるため、地震保険がセットになっていることを確認するよう心掛けましょう。
地震保険料を控除する際は、「保険控除証明書」が必要です。
地震保険は、条件を満たすことで年末調整や確定申告で控除の対象となります。
そのため、地震保険に加入している場合、保険会社から「保険控除証明書」が発行される仕組みになっています。
保険会社や加入時期によって多少異なるものの、「保険控除証明書」が送付される時期は10月前後が一般的です。
「電子的控除証明書」や「QRコード付控除証明書等」といったさまざまな形式があり、中には郵便振込用紙の一部が「保険控除証明書」として使えるケースもあります。
また、地震保険に加入にした初年度は、保険証券との同時送付や新規申込書の中に「保険控除証明書」が含まれることが多くなっています。
「保険控除証明書」がないと控除手続きができないので、確定申告の前に必ず準備・確認をしておくよう心掛けましょう。
なお、もし「保険控除証明書」をなくした場合は、保険会社に問い合わせれば再発行が可能です。
地震保険料控除を申告するにあたって、年末調整や確定申告の際に手続きする必要があります。
会社員の場合は、年末調整書類の地震保険料控除部分に以下を記載しましょう。
・保険会社名
・保険の種類(地震保険)
・保険期間
・契約者名(年末調整の申請者名や本人と生計を共にする配偶者・親族の氏名)
・地震保険に加入している家屋や家財を使用している人の名前(複数いる場合は代表者名)
・1年間の地震保険の保険料
・地震保険料の控除額
地震保険料の控除額については、保険料が5万円以上の場合は5万円が控除額となります。
1年間に支払った保険料が5万円より少ないケースでは、支払った金額分が控除の金額となるように地震保険料控除部分を記載しましょう。
なお、フリーランスや会社経営者が確定申告をする場合、申告する種類に応じて異なる記載方法が設けられています。
確定申告で地震保険料控除を申告する際は、税務署に確認しながら手続きを進めるのがおすすめです。
損害保険には、火災保険、地震保険、自動車保険をはじめとする多種多様な種類があります。
しかし、年末調整や確定申告で控除の対象となるのは、条件を満たした一部の損害保険のみです。
経費として計上できる損害保険もありますが、火災保険を控除したい場合は地震保険とセットにするなどの対策を講じるようにしましょう。
具体的な控除額の算出方法なども見直し、年末調整や確定申告の際にスムーズに申請を進められるよう準備しておくことが大切です。
また、保険料控除となる条件についてもよく確認し、発行された「保険控除証明書」は大切に保管しておきましょう。
もし年末調整や確定申告のやり方に関して不明点がある場合は、最寄りの税務署に問い合わせてくださいね。
損害保険を控除することで、節税効果を大きく高めることにつながります。
加入している損害保険が控除対象となっている方は、今回の記事を参考にして円滑に年末調整や確定申告の手続きを行いましょう。