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2021.12.24

自営業の所得補償保険とは?長期の入院や療養でも補償される?

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公的な社会保障制度が手薄な個人事業主や自営業、フリーランスの人にとって、万が一の怪我や入院はとても心配なもの。特に、長期的に入院や療養が必要な状況になると、貯蓄が尽きて生活費や家賃がまかなえなくなることもあります。先の生活に不安を抱かず安心して働くためには、病気や怪我による経済的なリスクに備えた「所得補償保険」に加入しておくべきです。

 

本記事では、個人で働く人に向けて、所得補償保険の概要や、保険の選び方、おすすめの保険について解説します。長期的に補償してくれる保険もあるので、ぜひ参考にしてみてください。

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    所得補償保険とは?

    所得補償保険とは?

     

    まずは、所得補償保険とは何かについて解説します。怪我や入院に備えると言っても、補償の対象から外れるケースもあるので、必ずチェックしておきましょう。

     

    病気や怪我で働けなくなったときの収入をカバー

    所得補償保険とは、病気や怪我で働けなくなったときの収入をカバーしてくれる保険のことです。医師の診断により働けない状態と認められると、保険金の支払いを受けることができます。就業中の怪我や病気だけではなく、就業時以外で起こったものも補償対象であることがほとんど。入院以外にも、医師により自宅療養が必要と認められた場合には、支払対象になる保険が多いのも特徴です。

     

    また、自営業やフリーランスの人だけではなく、会社員や公務員を含め誰でも加入することができます。会社員や公務員に比べて、自営業やフリーランスの人にとってのメリットが大きいため、主に個人で働く人に人気がある保険です。

     

    誰でも加入できるとはいえ、持病や健康状態によっては加入できないこともあるので、事前に加入条件をチェックする必要があります。

     

    定年まで補償されるものや長期入院に対応している保険も

    所得補償保険には、短期的に補償をしてくれるタイプの保険と、長期的に補償をしてくれるタイプの保険があります。また、短期的な補償のものであっても、補償期間内の長期入院に対応しているタイプもあるのが特徴です。

     

    短期補償タイプは、保険によって1~3年程度の期間を補償するものが多く、その後も継続したい場合は都度更新する必要があります。結婚や出産等を予定しており、一定期間だけ万が一の事象に備えたいという人におすすめです。仮に1年以上の長期入院を要しても、補償期間内であれば上限日数まではしっかりと補償が受けられるものもあります。

     

    長期補償タイプは、定年退職年齢まで安心して補償が受けられるよう備えておきたい人におすすめ。大きな事故や病気で一生寝たきりになった場合でも、定められた年齢まではずっと支払いを受けることができます。

     

    補償が受けられないケースもチェック

    万が一のときに所得を補償してくれるとはいえ、適用されないケースもあります。一般的に適用されないことが多いものの例や、免責期間について理解しておきましょう。

     

    免責期間中

    保険には、免責期間が設定されていることがほとんどです。免責期間とは、保険会社が保険金の支払いをしなくてよい期間のことを言います。免責期間の日数は、保険の種類や商品によって大幅に異なるのが特徴です。所得補償保険でも同様に免責期間が設けられていることがほとんどで、期間は短いもので7日間程度、長いものだと365日間とされているものもあります。

     

    免責期間中は保険金が支払われることはないので注意が必要です。

     

    精神疾患や出産など補償対象外のもの

    怪我や病気といっても、あらかじめ補償の対象外として定められているものもあります。一般的に対象外とされることが多いものの例は、以下の通りです。

     

    • 自殺や自傷行為によるもの
    • 被保険者の故意または重大な過失によるもの
    • 麻薬や大麻、覚醒剤等の使用によるもの
    • 妊娠、出産、早産、流産
    • 戦争や外国の武力行使、テロ行為、核燃料物質等によるもの
    • 医学的他覚所見のないもの(検査をしても見受けられない腰痛など)
    • 自動車や原付バイクの無免許運転、飲酒運転によるもの
    • 地震や津波など自然災害によるもの
    • うつ病や依存症などの精神疾患

     

    ほかにも、保険によって対象外としているものや、より細かく条件を定めているものもあるので、必ず事前に確認しておくことが重要です。精神疾患や出産に関しては、特約をつけることでカバーできる保険もあります。

    他の保険との違いは?他の保険との違いは?

    次に、所得補償保険と類似するものとの違いについて解説します。就業不能保険・収入保障保険について例を挙げて紹介しますので、それぞれのメリットやデメリットを把握しておきましょう。

     

    就業不能保険との違い

    就業不能保険の大きな目的は、所得補償保険と同じです。万が一の怪我や病気で働けなくなったときに備えるためのものですが、保険金額の設定方法や、保険期間、保険金の受け取り方などが異なります。主な違いは、以下の通りです。

     

    <所得補償保険>

    • 保険期間:1~3年が多い
    • 保険金額設定方法:契約前12ヵ月の所得の40~85%程度
    • 保険金受取期間:最長2年が一般的
    • 取扱保険会社:損害保険会社

    <就業不能保険>

    • 保険期間:50~70歳前後のうち5年刻みで満期を選ぶ
    • 保険金額設定方法:保険会社ごとに定められる契約前の年収に応じた上限額
    • 保険金受取期間:保険加入期間中
    • 取扱保険会社:生命保険会社

    自分の状況や保険会社の設定に応じて、より手厚く収入がカバーできる保険を選ぶことが重要です。

     

    収入保障保険との違い

    収入保障保険とは、加入者が死亡もしくは高度の障害状態になったときに、毎月保険金を受け取ることができるものです。所得補償保険や就業不能保険が加入者自身の収入をサポートする目的であることに対し、収入保障保険は遺された家族の生活を保障するためのものと考えてください。加入者が自分の意思で動いたり、生活をしたりすることができない状態を前提としているため、受取人は加入者の家族が対象です。

     

    受け取ることができる保険金は、保険期間の経過とともに減少していきます。進学等でお金がかかる時期には多めに保険金が受け取れ、自立する頃には減少していくというシステムです。

    自営業が所得補償保険に入るべき理由は?

    自営業が所得補償保険に入るべき理由は?

    自営業やフリーランスの人は、会社員や公務員に比べて公的保障が手薄です。万が一怪我や病気で働けなくなっても、毎日の生活をサポートする手当や給付が圧倒的に少ないため、所得補償保険などに加入して備えておく必要があります。

     

    会社員や公務員の場合、怪我や病気で長期間働けなくても、傷病手当というものを取得することが可能です。傷病手当は、給与の約3分の2程度の額を最長1年6ヵ月受け取ることができるため、ある程度のトラブルに備えることができます。

     

    一方自営業やフリーランスの場合は、怪我や病気により最終的に障害認定されるまで、公的保障が適用されません。日常的に起こりうる怪我や病気、入院によって数日〜2年程度働けないと、収入がゼロになってしまいます。豊富に貯蓄があり、一定期間働けなくても問題ないという人でない限り、万が一のときに備えて所得補償保険に入っておくべきです。

    所得補償保険は経費に算入できる?受け取った場合は非課税?

    所得補償保険は経費に算入できる?受け取った場合は非課税?

    所得補償保険に毎月支払う保険料は、経費に算入できません。保険料は家事費と認められているため、業務に必要な費用とは言えないとされています。ただし、確定申告時には介護医療保険料控除の対象にすることが可能です。

     

    一方で、怪我や病気になり受け取った保険金は、非課税にすることができます。働けなかった期間の収入をカバーするために受け取る保険金は、身体の障害に基因して支払いを受けるものとされているため、税金が課されません。

    万が一働けなくなった場合に必要な費用は?

    万が一働けなくなった場合に必要な費用は?

    万が一怪我や病気で働けなくなっても、毎日の生活にかかる費用がなくなることはありません。必要になる費用をあらかじめ見積もっておき、金額に応じて保険加入の必要有無や、保険金額を検討することが必要です。

     

    住宅ローンや家賃

    賃貸に住んでいる人なら家賃の支払い、お金を借り入れて家を購入した人なら、住宅ローンの返済を毎月行わなければいけません。住む場所をなくすことは難しいため、必ず毎月発生する大きな固定費のひとつです。

     

    住宅ローンを借り入れて家を購入した人は、団体信用生命保険というものに加入していることがほとんどでしょう。団体信用生命保険に加入していれば、名義人が死亡した場合や、高度な障害を負った場合、特定の疾患にかかった場合等には、住宅ローンの全額を保険金でまかなうことができます。ただし、条件や状態、怪我や病気の内容によっては、支払いの対象外になることもあるので、油断はできません。

     

    賃貸の場合は、いかなる場合でも毎月払い続ける必要があります。仮に安い物件に引っ越しをしようと思っても、初期費用が数十万円ほどかかることが多く、反対に費用がかさんでしまうことも。

     

    自宅の状況にあわせて、現時点でいくらかかっているのか、万が一のときにどのくらいの蓄えが必要なのかを見積もっておきましょう。

     

    毎日の生活費

    食費・光熱費・通信費・被服費・交際費など、毎日かかっている生活費についても考える必要があります。健康に働いているときから、毎月何にどのくらい支出をしているのかしっかりと把握し、万が一のときにどのくらいの費用が必要なのか考えておくことが重要です。

     

    また、いざとなれば生活費を削ればいいと思っていても、生活レベルを急に下げることは想像以上にストレスになるものです。今のうちから締めるところは締め、万が一のときに慌てず済むように準備しておきましょう。

     

    子どもがいる場合の教育費

    子どもがいる家庭の場合には、教育費がかかります。学校の給食費や教材費など細々したものはもちろん、進学のタイミングでは受験料や入学金など、大きな金額がまとめて必要になることも。特に大学は、入学時に費用がかさむだけでなく、入学する学部によっては継続的に高い教材費や研究費等がかかることもあります。

     

    怪我や病気で働けなくなってから考えていては、子どもの将来に悪影響を及ぼしかねないので、今のうちから何にどれくらいかかりうるのか想定をし、必要に応じて奨学金や教育ローンの利用を検討しておくことも重要です。

     

    自分や家族の医療費、介護費

    自分が働けない状態になると、自分の医療費や介護費がかかるのは当然です。ほかにも、高齢の家族がいる場合や、もともと身体が弱い家族がいる場合にも、医療費や介護費が継続的にかかります。健康であっても医療費は定期的に発生するものなので、家族の人数や年齢に応じて、ある程度1年にどのくらいの費用が発生しうるのか見積もることが重要です。

     

    家族の状況によっては、所得補償保険以外にも、医療保険や介護保険に加入しておくほうがいいケースもあります。あわせて検討しておきましょう。

    自営業向け所得補償保険を選ぶ上でのポイント

    自営業向け所得補償保険を選ぶ上でのポイント

    自営業やフリーランスの人が所得補償保険を選ぶ上では、あらかじめ選び方のポイントを知っておくことが大切。所得補償保険とひとくちに言ってもさまざまなものがあるので、自分の状況に合ったものを選びましょう。

     

    短期・長期はニーズに応じて選ぶ

    所得補償保険には、短期的にカバーするものもあれば、退職年齢まで長期的にカバーできるものもあります。それぞれにメリットとデメリットがあるので、ニーズにあわせて必要な方を選択しましょう。

     

    短期補償のものは、1~3年程度で定められているものが多く、毎月の保険料が安めに設定されているのが特徴です。結婚や出産、子どもの進学タイミング等で直近数年以内に大きな出費が発生しそうな場合に、念のため備えておきたい人におすすめ。もし保険期間を延長したい場合には更新が可能ですが、更新のタイミングで保険料が上がりやすい点には注意が必要です。

     

    長期補償のものだと、60歳や65歳など、一般的に定年退職する年齢まで補償が続きます。満期を迎えるまで保険料が変わらず一定なので、かかる費用が想定できて安心感を得られるのが特徴です。現役で働いている間はずっと補償されるので、不安を抱えずに働くことができます。ただし、短期補償タイプと比べて毎月の保険料が高めに設定されていたり、免責期間が60日〜365日と長めに設定されていたりする点には注意が必要です。

     

    給付金額は必要な額と毎月の保険料とのバランスを見て決める

    所得補償保険によって毎月支払われる保険金は、保険会社や商品によって異なります。一般的には前年所得の40~85%とされていることが多く、支払い金額が高ければ高いほど毎月の保険料も高くなるのが特徴です。

     

    万が一のときにはなるべくたくさんお金がもらえるほうが嬉しいですが、保険料の支払いによって毎月の家計を圧迫してしまっては本末転倒に。毎月いくらであれば余裕を持って保険料の支払いができるのかを検討した上で、保険金額を決めるといいでしょう。反対に、万が一のときに毎月いくらあれば生活が苦しくならないのかも考え、必要な金額に応じて保険料を検討することも重要です。

     

    支払要件や支払対象は細かくチェック

    どんな怪我や病気であれば保険金がもらえるのかは、保険会社や商品によって細かく定められています。同じ病名であっても、程度の差で支給の不可が異なることも。自分の仕事内容や健康状態、懸念に合わせて支払要件や対象を確認しておくことが重要です。

     

    また、一般的に支払の対象外とされている妊娠や出産、精神疾患、天災による怪我も、特約をつけることでカバーできる保険もあります。特約をつけると保険料が高くなることがほとんどですが、対象外の疾患に不安を感じる人はつけることも検討してください。

    おすすめの自営業・フリーランス向け所得補償保険を4つ紹介

    おすすめの自営業・フリーランス向け所得補償保険を4つ紹介

    最後に、自営業やフリーランスの人におすすめな所得補償保険を4つ紹介します。それぞれの特徴やメリットに応じて、自分に合ったものを探してみてください。なお、ここで紹介する保険料や補償内容は、プランや特約の有無によって異なるので、詳細は保険会社に問い合わせすることをおすすめします。

     

    フリーランス協会:所得補償制度

    フリーランス協会が提供する所得補償制度は、国内初のフリーランス向け保険商品です。所得補償だけでなく、障害補償や親の介護等をサポートする合計3つの保険が1つになったもの。フリーランス協会に加入している人なら誰でも入ることが可能です。

     

    フリーランス協会に加入すると、賠償責任保険や福利厚生サービスなどさまざまな特典を受けることができます。コワーキングスペースが安く利用できたり、フリーランスDBに登録して営業ツールとして利用できたりと、個人で働く人へのメリットが豊富。所得補償保険にあわせて、そのほかの特典も受けたい人におすすめです。

     

    • 補償内容:病気による入院、怪我による入院、医師の指示による自宅療養(その他障害補償、親の介護サポートもあり)
    • 補償期間:1年(長期補償オプションあり)
    • 保険料:4,605円/月(30歳男性、基本級別1級職種、年収500万円の例)

     

    あいおいニッセイ同和損保:所得補償保険

    長期の入院や療養が必要になっても、最長2年補償してくれる保険。申込時には医師による診査は不要で、自己申告のみで手軽に加入ができます。個人で働く人はもちろん、特約をつければ家事に従事している専業主婦(主夫)も加入ができ、怪我や病気によって家事ができなかった期間に支払いを受けることが可能です。

     

    また、妊娠や出産に備えた特約もあるので、フリーランスとして働く女性におすすめ。女性は男性よりも入院や通院受療率が高いため、女性に寄り添って考えられた保険に入っておくとより安心です。

     

    • 補償内容:怪我や病気で働けなくなった場合(自宅療養も可)、骨髄提供による入院
    • 補償期間:1年
    • 保険料:1,280円/月(30歳、基本級別1級職種、保険金額10万円/月、特約セットなしの例)

     

    AIG損保:所得補償保険

    一般的に対象外とされることが多い、天災による怪我も補償できる保険です(特約)。死亡した場合や後遺障害が残った場合に、保険金額の50倍の額を受け取ることができるプランもあります。月額20万円を受け取れるものを契約している場合は、1,000万円が受け取れることになるので、遺された家族の生活費を支える保険としても活用が可能です。

     

    万が一の怪我や入院による生活費のサポートだけでなく、重篤なケースにも併せて対応したいという人におすすめ。家族がいる人は、ぜひチェックしてみてください。

     

    • 補償内容:怪我や病気で働けなくなった場合(自宅療養も可)
    • 補償期間:1年
    • 保険料:3,660円/月(30歳、基本級別1級職種、保険金額20万円/月、50倍補償プランの例)

     

    東京海上日動:トータルアシストからだの保険

    さまざまな付帯サービスがセットで受けられる、所得補償保険です。怪我や病気によって入院した場合だけでなく、自宅療養の場合でも補償が受けられます。もちろん業務中以外の怪我や病気にも対応可能です。

     

    各種医療相談に電話で応じてもらえたり、高齢家族の介護に関する相談に乗ってもらったりと、暮らしに関するさまざまなサポートが受けられるのもポイント。保険による補償に併せて、ちょっとした安心感があると嬉しいという人におすすめです。

     

    • 補償内容:怪我や病気で働けなくなった場合(自宅療養も可)
    • 補償期間:1年
    • 保険料:2,440円/月(30歳、保険金額7,000円/月の例)

    自営業の所得補償保険のまとめ

    まとめ

    フリーランスや自営業は、自由な働き方ができる反面、経済的なリスクが大きい点がデメリットです。先の生活に不安を抱くことなく元気に働くためにも、所得補償保険の活用をおすすめします。自分の健康状態や働き方、家族構成によって合う保険は異なるので、特徴や違いを吟味して選んでみてくださいね。

     

     

     

     

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